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著者: |
福来四郎 (編著) |
出版社: |
社会福祉法人 京都ライトハウス 1984年刊 |
共に36頁 , 図版多数 , オールモノクロ , 25×24cm |
ソフトカバー , 日本語 |
コンディション: |
VG(2冊共に) |
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※2冊共に、表裏表紙全体にスレと背にヤケ、天に墨が擦れ付いたような汚れあり。 |
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1978年に行われた、「盲児のつくった母子像展」と「無眼球児の彫塑展」の作品を取りまとめた2冊セット本。初版は1981年に神戸すずらんライオンズクラブより刊行され、本書はその再版本。
以前よりオトグスで紹介してまいりました良書『見たことないもん作られへん』の著者 福来四郎氏は、盲児の彫塑の普及を目的に多くの展覧会と、また数冊の作品集(自費出版も含む)もそれに合わせ出版されました。本作品集もその一翼で、福来氏自らが再出版させるなど、その強い思い入れがうかがい知れる内容となっています。
しかしです。しかしですが、残念ながら、他の作品集同様に写真があまりにも良くありません。各作品毎に詩や作者との対話形式のコメントなどが丁寧に付されていたりと、その意気込みは十分に伝わるのですが、いかんせん土台の写真が<出来><質>ともにあまりにも悪すぎます。
また、『見たことないもん作られへん』以後の福来氏のスタンスや出版物に付されたコメントなどを見るに、アートを主張して<社会的免罪符>を得ようとするその姿勢そのものが、かえっていきいきとしていた何かを、悉くつまらない物=オブジェへと変容させてしまうかのような、ある種の<切なさ>を感じさせられたりなんかもします。
『見たことないもん作られへん』と一緒に反面教師的1セットとしてどうぞ。 |
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