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著者: |
Jack Wasserman (著), Aurelio Amendola (写真) |
出版社: |
Princeton University Press 2003年刊 |
272頁 , 図版115 , 内一部カラー , 24.9×31.2cm |
ハードカバー , CD-ROM付 , 英語 |
コンディション: |
G(ジャケット)/G(CD-ROM)/VG |
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※ジャケットの全体にスレと、背に長さ8cmの深めの切傷あり。CD-ROM全体に傷あり。(再生に問題なし)本体の天と小口に薄らとヤケあり。ページ内のコンディションは:F |
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ミケランジェロがその晩年に自らの墓標にとの思いで制作され、現在、フィレンツェのドゥオーモ博物館に収蔵されている、通称「フィレンツェのピエタ」像。
ミケランジェロ自らの手で打ち砕き制作を放棄されたとされる、その謎に満ちた未完のピエタ像にあらゆる角度から迫り、詳細に解き明かした一冊。
是非ともサンプル写真と動画を見てください。その手腕は徹底したものです。ミケランジェロお得意の櫛ノミのタッチや研磨仕上げなどの詳細なデーターや画像を拝めるだけでもありがたいのに、打ち砕かれた手足を修復し繋ぎ止めた楔の位置などの内部構造を、ガンマ線を用いて浮彫りにしたり、継ぎ足された部位とミケランジェロのそれとの微妙な造作の違いなどを根掘り葉掘りと、徹底した内容になっています。
圧巻は、IBM協力により制作された付属CD-ROMで、本書の内容をインタラクティブに楽しめるのは勿論のこと、バーチャルリアリティよろしく三次元モデル化されたピエタ像をマウスでグリグリ回転させたりなんかもできます。(ただ、データ容量も少なく<ひと昔前>感は否めません。また、対応OSはWinのみで、残念ながらMAC OSには未対応です。)
そんなこんなの「一粒で二度おいしい」、ミケランジェロ好きならずとも興味がそそられるオトグスおすすめの一冊です。 |
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