出版社: Walker Art Center 1996年刊 First Edition
224頁 , 図版多数 , 内カラー多数 , 22.8×30.2cm
ハードカバー , 英語
20世紀のベルリンで活躍した女性作家、ハンナ・ヘッヒのフォトモンタージュ作品集。本書はミネアポリスのウォーカー・アート・センターで企画され、その後アメリカを巡回したヘッヒの大規模な回顧展のカタログで、初期から晩年までを包括した100点以上のフォトモンタージュ作品に、彼女のキャリアを解説した3本のエッセイと図版が豊富なbiography、さらには、知り得る限りの <コラージュの素> をコンパクトな図版ともども併置するなど、ファンならずとも興味をそそられる心憎い編集がなされたオトグスおすすめの一冊です。
ヘッヒはベルリン・ダダの時代にラウル・ハウスマンとともにフォトモンタージュを考案しました。1920年代、当時のダダイストたちがこの技法を政治的、風刺的目的や痛烈な社会批判に使用したのとは対照的に、ヘッヒは日常生活をいたずらっぽいユーモアをこめて取り扱い作品を製作しました。以後、高齢になっても一貫しておちゃめな作品を作り続けたヘッヒに女性のかわいらしさとパワーを感じます。