出版社: フォトプラネット 1992年刊
173頁 , 図版多数 , 内カラー多数 , 22.9×29.7cm
ソフトカバー , 日本語
テーマは <ヒューマニズムを通奏低音とした聖と俗の描写>。
雑誌なんて 「OLの風呂あがりのデザートみたいなもの」 と高を括っていたオトグス・スタッフも思わず改心。エディトリアルな深みを醸し出す稀有な一冊です。
3歳の時に患った胸椎カリエスによって成長を阻まれた牛腸茂雄のセルフ・ポートレイトを表紙に、その私小説風写真を散々見さされた挙句のジョエル=ピーター・ウィトキンです。これで終われば単なる取って付けたような編集で終わりですが、その先に天使が現れます。自らの作品を撮り収めた内藤礼さんの写真が、これまたその表現にピッタリに美しい印刷でひっそりと折り込まれていたりなんかします。三位一体の完成です。牛腸茂雄の作品にも、ジョエル=ピーター・ウィトキンの作品にも聖水がかけられたかのようにふくよかな広がりが生まれます。定価2,800円の小宇宙にしては余りにも広すぎます。おすすめの一冊です。
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