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著者: |
Simha Arom (著), Martin Thom, etc (英訳) シムハ・アロム |
出版社: |
Cambridge University Press 2004年刊 First paperback Edition |
700頁 , 図版多数 , オールモノクロ , 19×24.7cm |
ソフトカバー , 英語 |
コンディション: |
F |
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※上部右角にほんの僅かなぶつけ跡あり(基本未読の新品ですが、保管時にできたものです)。それ以外のコンディションは:VF。 |
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アカ・ピグミーに代表される中央アフリカの部族社会で伝承されてきた歌や器楽のポリフォニーやポリリズムについて考察した、フランスは民族音楽界の重鎮シムハ・アロムの主著。
なんと言ってもその手法が素晴らしい。一見複雑に絡み合ったポリフォニーやポリリズムをマルチトラック・レコーダーを用いて個々のパートに切り離すという、なんとも西欧人らしい合理的手腕でもって、今日の人間が聴いても興味尽きないその音楽的要素が生まれ出る文化的背景や伝承のあり方を構造的分析によって解き明かそうと試みられています。
例えば、本書で多く掲載されている譜例のような記載を持たない口承伝承において、歌い手や奏者が複雑に絡み合った各種のパートをどのように学び習得しえるのか。それは西洋音楽でのモテットやホケトゥスの定旋律のようなものが存在して、それを参照し各種パートが派生しているのか、または違った構造が存在するのか、、、、などなど。
願わくば録音物も付して欲しかったの、オトグスおすすめの一冊です。 |
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