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著者: |
Michael Tenzer (著) マイケル・テンツァー |
出版社: |
The University of Chicago Press 2000年刊 |
520頁 , 図版多数 , オールモノクロ , 17.8×25.4cm |
ソフトカバー , CD2枚付属 , 英語 |
コンディション: |
新品 (シュリンクラップ未開封) |
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※シュリンクラップの底部に開きあり。 |
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バリのガムランを代表する楽器編成 『ガムラン・ゴング・クビャール』 について、音楽学者にして自身もガムラン奏者で作曲家のマイケル・テンツァーが詳細に解き明かした一冊。
荘厳できらびやかな (クビャール自体 「稲妻」 や 「閃光」 の意味) 響きの総和を、一本のか細いメロディー体として捉えるような愚は犯さずに、まるで 「フーガの技法」 のような、それぞれ個々のパターンが引き伸ばされたり、縮められたり、置き換えられたり(?)しながら生み出される <響きの構造体> として捉え、100余りの譜例と、自身のフィールドワーク録音はもとより、有名どころの様々な音源をも駆使したCD2枚分、合計55トラックのその採譜もとの音 (圧巻は10分以上の楽曲をも含む丸々一曲分の譜面とその音源!) もそっくりそのまま付し、一見複雑に絡み合い生成されるきらびやかな響きの層を、個々のパターン (contour class) でもって一つ一つ丁寧にひも解き、その蝶番的構造を掴み取り詳細に解説してくれています。
実際にはそれが、バリの風土と共同体の歴史に裏打ちされた <いにしえの擦り合わせ> 作業の末のバリ島人的アプローチとは違っていたとしても、西欧人的分析的視点では大正解の、付属のCDを聴きながら譜例をパラパラと眺めているだけで、一瞬にしてそのフォルムを汲み取ることができる、そんな 「これぞ解説教本の極み」 といったオトグス・スタッフも太鼓判の一冊です。
※掲載画像はすべてオトグス・スタッフの私物です。
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